良きところは伸ばし、時代の
流れを読みながら変わっていく

北条鉄道株式会社

藤井 秀明
Hideaki Fujii

北条鉄道『気動車運転体験』

 地元加東市の製造会社を定年退職後「北条鉄道」へ。先代が築いてきた良いところは残しつつ、総務として、社員が働きやすい環境を整えていった。毎年恒例のイベントを、途絶えさせず継続させることで、“何か面白いことをやる鉄道会社”のイメージを築く。
 体験プログラムでは、現役運転士の指導を受けながら、約50メートルの区間を自分でハンドル操作を行い、運転士気分を味わう体験ができる。

EPISODE 01

“役に立ちたい”という思いがあったから

今のお仕事を始めたキッカケを教えてください

 数年前、地元加東市の製造会社を役員定年で退職しました。退職してからも、社会のためにまだやれることはないかと探していたところ「北条鉄道」を見つけたのです。これまで、モノづくりの製造工程の管理、製品企画、総務業務など、今の職種に近いことを経験していたため、ここなら役に立てるのではないかと思い、応募したことがキッカケです。

 とはいえ、製造業界から鉄道業界に飛び込んだため、最初はかなり苦労しました。先代が築いてきた良いところは残しつつ、社員が働きやすい環境を整えていくため、主に人材育成と時間管理に力を入れ、1人1人が“プロ意識”と“時間への意識”を持つよう伝え続けました。

 そうすることで、社員同士のコミュニケーションも増え、明るくイキイキとした会社づくりへもつながりました。

Interview

EPISODE 02

変わらず日常を走り続ける

仕事のやりがいを教えてください

 「北条鉄道」は13.6kmの道のりに8つの駅があるローカル鉄道であり、地域に根差した北条鉄道だからこそできるイベントも多くあります。そういったイベントを、何年、何十年も継続してやっていくことで、今では、“何か面白いことをやる鉄道会社”というイメージをお持ちいただいています。

 毎年夏恒例の「かぶと虫列車」も、今年は、募集開始日に定員が埋まりました。お客様の中で、毎年イベントを楽しみにしてもらえているというのは、やはり嬉しく、続けてきて良かったと心から思えます。

 鉄道は、毎日同じ時間を走ります。その裏には、車両の点検、線路の整備などお客様の安心・安全のために欠かせない業務、会社を運営していくために欠かせない業務があります。1人1人が、それぞれの役割で日々の業務をしっかりと行い、毎年イベントを通して地域活性化へ貢献していくことが我々の使命です。

EPISODE 03

たくさんの期待と夢を乗せて

これからの夢や目標を教えてください

 北条鉄道も、令和8年よりICカード化を導入します。時代の流れをよく読みながら変わっていくということは、とても重要なことです。それには、若い世代が会社を担うことも必要になってきます。活気のある環境で、柔軟に、新しいアイディアを取り入れる姿勢を持つ。

 そうすることで、必然的に“加西市といえば北条鉄道”というイメージは、もっと広めていけるような気がします。

 また、将来的には“電気で走る列車”を導入したいと考えます。最新の列車と製造50年の「キハ40」が同じレールの上を走る光景が見られたら…と。

 まだまだ「北条鉄道」に、たくさんの期待と夢を見てもらえるよう、これからも努力し続けてまいります。

仕事風景
Works

Works

列車の管理、予算計画、イベント企画など総務としての仕事は多岐に渡ります。

列車の管理、予算計画、イベント企画など総務としての仕事は多岐に渡ります。

SDGs体験型地域プログラム
SDGs Programs

Experience

北条鉄道『気動車運転体験』

北条鉄道で使用される鉄道を使って、駅構内の約50mの区間を実際に運転する

体験内容
  • 北条町駅構内の検修用の洗浄線から車庫にかけての約50メートルの区間を7回程度運転体験できるプログラム。
  • 動力車操縦士免許取得の現役運転士の指導を受けながらハンドルを操作し、運転士気分を味わえる。
  • 体験後に「運転体験証明書」を発行。
実施日
通年(土・日のみ)
所要時間
1時間程度
料 金
10,000円/人

Program

プログラム提供者概要
Overview
所 属
北条鉄道株式会社
所在地
兵庫県加西市北条町北条28番地の2
WEB
http://www.hojorailway.jp
SNS

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