素直で自然な温もりを宿した、
心に残る作品作り

東条秋津窯

藤村 拓太
Takuta Fujimura

目いっぱい楽しむ山田錦

 加東市の山奥で、野鳥の声に囲まれ心静かに陶芸に明け暮れる。登り窯を使った作品作りは素直さと自然の美しさを見せてくれる。地域に根ざした作品作りをと思い、酒米「山田錦」を使用した酒器を考案。

 体験では、山田錦が育った土から酒器を形作り、器ごと山田錦を楽しむことができる。

EPISODE 01

父の陶芸家としての姿を追いかけて

今のお仕事を始めたキッカケを教えてください

 父が陶芸をしており、薪で焼く「登り窯」を使う作品を作りたいと、芦屋市から自然豊かな加東市秋津へ移住したところから「東条秋津窯」は始まりました。

 物心ついた頃から陶芸は身近にありましたが、僕自身初めは陶芸をやろうとは思っていませんでした。しかし、「手に職をつけたい」という思いを抱いた時、一番近くで見てきた父の「陶芸家」という職業が一番想像できたことから、職業訓練校へ行き、唐津で修行を積みました。

 父が使っていた登り窯は、薪を炊きその灰も自然の釉薬として溶け込ませながら焼くため、素直で、自然に任せた色合いと風情を出してくれます。取り出すまで、どう焼き上がるかわからないところも含め面白く、父の登り窯を引き継いで、僕も作品作りを行っています。

Interview

EPISODE 02

いつまでも手元と心に残り続けるもの

仕事のやりがいを教えてください

 陶芸をはじめ、この世に作品を生み出すことは、すごく素晴らしいことです。何年、何十年経っても作品は形として残り続け、大切に使われ、そのたびに思い出してもらえる。自分の作品が、誰かの手元と心に残してもらえていると思えることは、陶芸家を続けていく上でのやりがいであり、幸せを感じる部分です。

 これからも、人の心に残るようなぬくもりある作品作りを続けていきます。





EPISODE 03

ストーリーのある酒器作りで地域の魅力の発信

これからの目標を教えてください

 山田錦で作られた酒器は他になく、これからも作り続けていきたい作品です。また、加東市秋津地区が山田錦を収穫できる土地で有名だということをまだまだ知らない人も多いです。少しでも知ってもらうために、ひょうごフィールドパビリオンのような体験ごとを増やしていくなど、自らも積極的に広報活動に力を入れ、加東市の山田錦を、陶芸をキッカケにして興味を持ってもらえたら嬉しいです。

 そうして他の地域でも、それぞれのストーリーのある酒器作りを行い、それが人々の手へ渡っていくことで、陶芸はもちろん、日本酒と地域の魅力の発信にもつながっていくことを夢見ています。

代表作品
Works

Works

山田錦をまるごと楽しめる酒器づくりで、地元に根差した作品を作り続けています。

山田錦をまるごと楽しめる酒器づくりで、地元に根差した作品を作り続けています。

SDGs体験型地域プログラム
SDGs Programs

Experience

目いっぱい楽しむ山田錦

「山田錦の酒器(ぐい呑み)」を作る陶芸体験

体験内容
  • 本プログラムでは、日本酒を飲むための酒器づくりを体験することができる。山田錦が育つ土を用い、山田錦のわらで火を入れて陶器の酒器を作る、ここにしかない体験が味わえる。
実施日
午前9:30~、午後12:30~ 月曜日・祝日・年末年始受入不可。
※午前のプログラムの場合は、昼食を済ませ13:45に再集合
所要時間
4時間程度
料 金
1人:8,500円(10名以上の場合)
山田錦語り部講話+陶芸教室+神結酒造で酒蔵見学、飲み比べ、買い物
※最大20名(陶芸教室、公民館会場費、語り部謝礼、酒器送料含む)                                  
※昼食代は含まれておりません。ご紹介、手配も可能です。
※9名以下の場合は、加東市観光協会と要相談
※料金は、加東市観光協会へ支払
備 考
・体験場所
下滝野公民館(陶芸教室と講話)と神結酒造(酒蔵見学と飲み比べ、買い物)10~20名で対応可。
※東条秋津窯(個人・少人数での陶芸教室のみは可能)
※神結酒造の酒蔵見学(年間を通じて受付可能だが、お酒を仕込む時期である1月中旬から2月下旬がおすすめ)
・予約方法
加東市観光協会(0795-48-0995)に電話。営業時間:8:30~17:15 定休日:水曜日。2週間前までにご予約下さい。

Program

プログラム提供者概要
Overview
所 属
東条秋津窯
所在地
兵庫県加東市秋津2001-175
WEB
http://www.tojoakitsu-gama.com/
SNS

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