受け継がれるべき
唯一無二の技術と美学
株式会社永尾かね駒製作所
- 永尾 光雄
- Mitsuo Nagao
全国唯一!伝統的折り畳み式ナイフ「肥後守-Higonokami-」の製造現場潜入ツアー
「肥後守」は金物の町・三木に伝わる伝統的なナイフで、現在では「永尾かね駒製作所」が唯一の製造者となった。45歳で家業を継ぎ、製品の良さに加え、見た目のクオリティでも肥後守の魅力を表現。今ではその伝統技術と製品の美しさに、SNSを中心に海外にも多くのファンを持つ。
体験では、伝統的な鍛造作業を見学したのちに、実際に肥後守ナイフ製造の最終工程を自分たちで仕上げることができる。
EPISODE 01
技術の継承と新しい風
お仕事を始めたキッカケを教えてください
「肥後守(ひごのかみ)」は、金物の町 三木に残る万能ナイフです。技術は代々受け継がれ、現在では、「永尾かね駒製作所」が肥後守ナイフの製造を行う唯一の製作所となりました。
4代目である父に代わり、時々、展示会の実演販売を手伝ったりしていましたが、本格的に継ぐことを決めたのは45歳ごろです。黙々と製作をする父をずっとそばで見てきたので、大変なのはわかっていながらも「なんでもやったるわ」と強い気持ちでいたのをよく覚えています。
「ナイフなんだからモノがよく切れれば良い」と言う父とは反対に、「お客様は全員が実際に切ってみて買うわけではない。よく切れることは前提で、見た目のクオリティもあげるべきだ」と主張する僕。継いで2、3年は父とよく口論になりましたが、試行錯誤を続け、今に至ります。
Interview
EPISODE 02
想いをカタチに
お仕事のやりがいを教えてください
やはり、モノづくりをしている以上、多くの人に使っていただき、嬉しい反応をいただけることが1番のやりがいとなります。特に、展示会などでは使った感想の他にも、「このような商品が欲しい」といったご意見を直接いただくことがあります。今後も、お客様の声に応えながら、一緒に作り上げていくことを大切にしたいです。
また、長野県池田町立会染小学校では、「肥後守」を使った教育を今でも行ってくださっています。入学時、ひとりひとりに配布されたナイフで子どもたちは6年間鉛筆を削ります。鉛筆削りではなく、自分たちでナイフで削るということを教える背景には様々な想いがあり、それを何十年も受け継いできています。生産者である僕たちのこともしっかりと伝え、交流会を開いていただいては、毎年、たくさんの感謝と活力をいただいています。
EPISODE 03
良さを正しく伝え、誇りを持った手仕事を
これからの目標を教えてください
「肥後守」は、今や日本のみならず、海外にも多くのファンがいます。見た目の美しさや、日本の手仕事の素晴らしさは海外の方々からすると、とても魅力的に見えるということもあり、SNSを中心に知っていただく機会が増えました。また、これまでも様々なコラボ商品の展開をしてきており、そういったところから代々続く地場産業へも興味を持っていただけるのはとても嬉しいことです。
毎年、必ず商品をひとつ出すようにしています。アウトドア・料理…と様々な用途、形、機能を検討し、見た目の美しさも忘れないように。これからも、「肥後守」の良さを正しく伝え、納得して使っていただける商品を届けていきたいです。
- 仕事風景
- Works
Works
- SDGs体験型地域プログラム
- SDGs Programs
Experience
全国唯一!伝統的折り畳み式ナイフ「肥後守-Higonokami-」の製造現場潜入ツアー
全国唯一登録商標「肥後守」を製造している工房で、槌を使って熱せられた鉄と鋼を叩き上げ刃を鍛える伝統的な鍛造作業を見学 したのちに、製造工程の最終工程を体験し、その切れ味を体感するプログラム
Program
- プログラム提供者概要
- Overview
- 所 属
- 株式会社永尾かね駒製作所
- 所在地
- 兵庫県三木市鳥町286-1
Outline