より豊かに、自由に、
ありのままで

書家

井関 春龍
Shunryu ISEKI

前衛書道のパイオニア「上田桑鳩」を知る

 書道との出会いは中学生のとき。書家自身の個性の表現が成される作品に衝撃を受け、本格的に学び始める。「地元を書道で盛り上げる活動がしたい」と地元のイベントでのパフォーマンス披露を行い、自身の作品をふるさと納税の返礼品へ登録する。
 三木市は、前衛書家 上田桑鳩氏の出身地であり、数多くの貴重な作品が保管・展示される。体験場所である永天寺では、桑鳩氏が書いた襖をはじめとした作品を見ながら解説を受け作品に対する想いを学ぶ。

EPISODE 01

個性の表現された作品の数々

書家を志したキッカケを教えてください

 “書道”との出会いは、中学生のとき、ひとりの書家さんの作品を見たことがキッカケでした。想いを筆に込めて書き上げられた作品は、個性的で格好よく、とにかく衝撃的で。筆の使い方、空間の使い方などの技術、想いの乗せ方ひとつで、書家自身の個性の表現が成されることを知りました。6歳から続けてきた“習字”とはまた違う、別の楽しさや面白さ、表現技術を大切にしているところに惹かれ、それから本格的に書道を学び始めました。

 私の生まれ育った三木市は、前衛書家 上田桑鳩氏の出身地であり、数多くの貴重な作品が保管・展示されています。「地元を書道で盛り上げる活動がしたい」という私の思いを入り口に、書道を通して、多くの人に三木市を知っていただき、桑鳩氏の偉大な作品の数々を後世にも残していかなければならないと思います。

Interview

EPISODE 02

書道のまだ見ぬ可能性

お仕事のやりがいを教えてください

 イベントで実際にパフォーマンスを披露すると、お客様の楽しそうな顔や大きな拍手、感動した様子を肌で感じることができます。その瞬間の空気感は、何物にも変えがたく、「ここまでやってきてよかったな」と思えるほどの大きなやりがいに繋がっています。私も、そんなふうに誰かに感動や勇気、憧れを持ってもらえる存在になれているのだと思うと、自然ともっとできることはないだろうかと前のめりになって考えさせられます。

 これからも、書道のまだ見ぬ可能性を追求し、表現し続け、「三木市におもしろい書家がいる」「三木市でおもしろい体験をした」と人々の記憶に残ることで、書道も、三木市も世界中のひとから末長く愛してもらいたいです。

EPISODE 03

これからも、表現し続ける

これからの夢を教えてください

 私にとって習字や書道は、初めて人に認めてもらえたものであり、自分の心の中にある想いを外へ表現できる大切なものです。真っ白な紙を目の前に、どんなふうに書こうかと想像するワクワク、書き始めてどんどんあふれてくる想い。作品が完成したときの達成感は、より特別に感じられます。

 地元の子どもたちや海外の人たちにも、自分の想いを表現することの大切さ、ありのままの感性で筆をとり、字を書く楽しさを知ってもらいたい。そう思いながら活動を続けています。いつかは、子どもたちのパフォーマンス団体も持ってみたいです。

 書道は、人々がより豊かに、自由に、ありのままでいるためのものだと、これからも活動を通して多くの人に伝えていきます。

Activity
Works

Works

SDGs体験型地域プログラム
SDGs Programs

Experience

前衛書道のパイオニア「上田桑鳩」を知る

・三木市吉川町出身の書道家であり、前衛書道のパイオニアである上田桑鳩氏は、書を芸術として昇華させるべく陣頭に立った。書の表現は、伝統的な古典の書を基盤としながらも、常に新しい書の表現を模索し続け、きれいな字を書くことにこだわらず、墨のカスレや空間を上手く使って書く。本プログラムでは、実際に上田桑鳩の作品を見ながら、プロの書道家による解説を聞くもの。
・出身地である三木市では、上田桑鳩氏の貴重な作品が多く保管・展示されている。中でも体験拠点である永天寺では、桑鳩が書いた襖をはじめ、多くの作品に触れることができる。

体験内容
  • 拠点となる永天寺にて、寺社内に直接書かれた作品や、貯蔵されている作品について見学し、解説を受け作品に対する想いを学ぶ。
  • 実際の作品に触れながら、プロの書道家による解説を聞くことができる。

Program

プログラム提供者概要
Overview